赤ちゃんの運動発達(生後10ヶ月)

生後10ヶ月

生後10ヶ月の赤ちゃんがとれる姿勢と動き

生後10ヶ月の赤ちゃんは、以下のような姿勢をとれるようになります。

  • 背臥位(仰向け)
  • 腹臥位(うつ伏せ)
  • 四つん這い
  • 座位(お座り)
  • 膝立ち
  • 立位(立つ)

生後10ヶ月頃になると、起きている間に仰向けやうつ伏せで過ごす時間はごく限られてきます。

また、四つん這い、お座り、膝立ち、立つ姿勢をとる場合も、同じ姿勢に留まることは少なく、自分の意思で自由に姿勢を変え、しっかり身体を動かして遊びます。

  • 四つん這い:身体を前後左右に揺する、ハイハイや高這いで移動する、お座り姿勢に移るなど
  • お座り:胡坐、お姉さん座り、女の子座り、横や後ろを向く、遠くのおもちゃに手を伸ばす、四つん這い姿勢に移るなど
  • 膝立ち:片膝立ち、両膝立ち、よじ登る、立ち上がるなど
  • 立つ:つかまり立ち、伝い歩き、大人の手や指を掴んで歩くなど

以下、姿勢ごとに特徴的な動きを見るのではなく、生後10ヶ月頃に見られる標準的な運動機能の発達を羅列する方式で解説します。

身体のバランスを保つ機能が向上する

赤ちゃんの身体には脳幹や脊髄を反射中枢とする原始反射が生まれつき備わっており、低月齢のうちは原始反射によって母乳を飲んだり外界の刺激に反応したりします。

原始反射は、高次の脳が発達するにつれて原始反射が抑制されて消失しますが、保護伸展反応が出現します。

保護伸展反応とは、赤ちゃんの身体を傾けた場合に、手や足を伸ばして身体を支えようとする反応です。

保護伸展反応には、上肢保護伸展反応(手)と下肢保護伸展反応(足)の2種類があります。

種類 説明
上肢保護伸展反応 生後6ヶ月頃:前方への傾きに対する反応(身体が前に傾いた時に両手を前方の床について身体を支える)

生後7ヶ月頃:横への傾きに対する反応(身体が横に傾いた時に傾いた方の手を床について身体を支える)

生後9ヶ月頃:後ろへの傾きに対する反応(身体が後ろに傾いた時に両手を背中側の床について身体を支える)

下肢保護伸展反応 生後6ヶ月頃:赤ちゃんの身体を持ち上げて急に下ろすと、両足を外向きに回転させながら伸ばして身体を支えようとする

生後10ヶ月頃には全ての反応が出現し、不安定な場所でも姿勢を維持していることが可能になります。

保護伸展反応が獲得されることにより、お座りから四つん這いへ姿勢を変える動きがスムースになり、つかまり立ちや伝い歩きなどでバランスを崩して転びにくくなるとされています。

また、生後10ヶ月以降、立った状態の赤ちゃんの身体を前後左右に傾けると、傾けた方向に足をステップさせる反応(ステッピング反応)も出現し、立った状態の姿勢を維持する力も向上します。

姿勢を変える頻度が上がる

生後10ヶ月の赤ちゃんは、臨機応変に自分の意思で姿勢を変えることができるようになります。

例えば、お座り姿勢で気になるおもちゃを見つけると、すぐ四つん這い姿勢になってハイハイでおもちゃの近くへ移動し、おもちゃを掴むと再びお座りして両手で遊びます。

ハイハイの途中で階段の前に来るとよじ登り、登りきるとその場でお座りすることもあります。

また、テーブルの上におもちゃを見つけると、お座りから両膝立ちをしてから立ち上がり、テーブルの縁(ふち)を掴んでおもちゃの近くまで伝い歩きで移動して、おもちゃを掴みます。

このように、一つの姿勢に留まるのではなく、自由に身体を動かして動き回り、状況に応じた姿勢や動きをとるようになります。

高這い

赤ちゃんは、生後9ヶ月頃になると、四つん這いの移動(ハイハイ)の状態から膝を上げてお尻の位置を高くし、両手と両足を床につけて移動する高這いを覚えます。

生後10ヶ月頃には、健常な発達を遂げている赤ちゃんの多くが高這いを始めます。

ただし、全ての赤ちゃんが高這いをするわけではなく、高這いをしないまま一人歩きを始める赤ちゃんも少なからずいるため、「高這いしない=異常がある」と考える必要はありません。

新生児プランター反射(足底把握反射)が消失

新生児プランター反射とは、指などで赤ちゃんの足の内側を刺激すると、触れた物を掴もうとするように5本の足の指(つま先)が曲がる、または内側に巻いたようになる原始反射です。

引用:新生児プランター反射(足底把握反射)|原始反射|psycho-lo

通常、新生児プランター反射は生後10ヶ月頃に消失します。

足底把握反射が消失することで、伝い歩きがスムースにできるようになり、一人歩きへとつながっていきます。

一方で、新生児プランター反射が残っているうちは、足の裏が刺激されるたびに足の指が曲がってしまい、伝い歩きがうまくできないものです。

まとめ

生後10ヶ月の赤ちゃんが取れる姿勢

生後10ヶ月の赤ちゃんは、背臥位(仰向け)、腹臥位(うつ伏せ)、四つん這い、座位(お座り)、膝立ち、立位(立つ)をとることができるが、仰向けとうつ伏せで過ごす時間は限定的

気分や状況に応じて自由に姿勢を変え、自由に動きまわる

  • 身体のバランスを保つ機能が向上する
  • 姿勢を変える頻度が上がる
  • 高這い
  • 新生児プランター反射(足底把握反射)が消失