潜水反射(ダイビング反射)|原始反射

潜水反射

潜水反射(ダイビング反射)とは

潜水反射とは、顔(鼻の穴付近)に水が触れると息を止め、喉にある声門を閉じる原始反射です。

英語では「diving reflex」と表記し、日本語では「潜水反射」や「ダイビング反射」と訳されます。

生まれつき潜水反射が備わっていることにより、赤ちゃんの顔が水につかると声門が閉じ、気道内や胃・肺への水の侵入を防止します。

また、息を止めて心拍数を減らすことで、脳や心臓など生命維持に重要な臓器に血液が多く流れ、皮膚や腸管などに流れる血液量が減らす効果もあります。

原始反射とは

原始反射とは、脳幹や脊髄に反射中枢を持つ、胎児期から乳児期にかけて見られる反射です。

引用:原始反射|psycho-lo

原始反射の多くは、胎児期に獲得されるため、生まれたばかりの頃から見られ、ある時期になると消失(統合)します。

モロー反射(抱きつき反射)、ギャラン反射、手の把握反射などが知られていますが、他にもたくさんの種類が確認されています。

原始反射の役割

原始反射の役割は、大きく生命維持と発達促進の2つあります。

生命維持 未熟な状態で出生した赤ちゃんが、胎外環境に適応して生きるための支援をする
発達促進 原始反射による反応が頻繁に起こることで、赤ちゃんの意思による行動の出現が刺激される

例えば、生まれたばかりの赤ちゃんは、母乳やミルクの飲み方を学習していませんが、哺乳反射という原始反射の反応によって乳首に吸い付き、飲むことができます。

また、哺乳反射による反応が繰り返されるうちに母乳やミルクの飲み方を覚え、自分の意思で飲めるようになります。

指標としての原始反射

出生直後から確認できて一定の時期に消失するという特徴から、原始反射は、神経学的障害を確認する指標として活用されています。

例えば、乳幼児健診では原始反射の有無や消失などを確認しますし、母子手帳にも原始反射の出現や消失を確認する項目があります。

潜水反射(ダイビング反射)出現時期と消失時期

潜水反射(ダイビング反射)の出現時期と消失時期は、以下のとおりです。

  • 出現時期:出生時
  • 消失時期:生後4~6ヶ月

出生直後から確認できるため、胎児期に獲得されると推測されますが、正確な時期は明らかではありません。

健常な発達を遂げている赤ちゃんの場合、生後4~6ヶ月に自然消失します。

潜水反射の確認方法

潜水反射は、以下の方法で確認することができます。

赤ちゃんの口周りを水に触れさせる

家庭で確認する場合、沐浴時にベビーバスや湯船で少量の水を赤ちゃんの顔にかける方法が一般的です。

潜水反射とベビースイミング

ベビースイミングとは、おおむね3歳未満の乳幼児のためのスイミングです。

最近は、0歳児を対象とするベビースイミング教室も登場し、乳児期の赤ちゃんにスイミングを習わせたいという親も増えています。

低月齢の赤ちゃんは水への恐怖心がなく、潜水反射が備わっていることで水中に顔を入れて下を向け、手で水をかいたり足で水を蹴ったりします。

しかし、月齢を経るにつれて恐怖心が芽生え、水中に入ることはもちろん、水に顔をつけるのさえ嫌がるようになります。

こうしたことを踏まえると、赤ちゃんが水への恐怖心のないうちにスイミングを習わせ始め、少しずつ水に慣れさせるというのは一理あります。

しかし、潜水反射が備わっていても、低月齢の赤ちゃんを水中に入れると、手足を動かしているうちに大量の水を飲み込むリスクがありますし、水中毒を起こして命を落とすおそれもあります。

そのため、赤ちゃんの体調や機嫌を踏まえて参加を検討し、参加中はインストラクターの指示に従うことが重要です。

潜水反射の反応で息が止まることに怖さを感じる赤ちゃんもおり、その場合は潜水反射が消失するまでスイミングは中断します。

ベビースイミングは赤ちゃんの健康のために習わせるものであり、無理をさせたり怖い思いをさせたりするのは本末転倒です。

ベビースイミングはいつから

生後6ヶ月頃が一般的ですが、生後3ヶ月頃から習わせることができるベビースイミングスクールも登場しています。

ただし、赤ちゃんの安全面を考慮すると、月齢よりも「首すわりが完成した後」を目安にするのが基本です。

また、いずれも母子で一緒に参加するため、赤ちゃんの様子を常に見守ることが欠かせません。

まとめ

潜水反射とは

顔に水が触れると息を止めて声門を閉じる原始反射

  • 原始反射:赤ちゃんが持って生まれる、生命維持や発達促進を支える反射(反射中枢は脳幹や脊髄)で神経学的障害を確認する指標としても活用される
潜水反射の出現時期と消失時期
  • 出現時期:出生時
  • 消失時期:生後4~6ヶ月

【確認方法】

赤ちゃんの口まわりを水に触れさせる

潜水反射とベビースイミング

低月齢の頃は水への恐怖心がなく、潜水反射が備わっているため、ベビースイミングを習わせるのに適している

ただし、動くうちに大量の水を飲み込んだり水中毒を起こしたりするおそれがある上、水を怖がることもあるため無理は禁物

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