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公認心理師の試験対策!勉強会で教える勉強方法のトピックを解説

公認心理師の勉強方法

前置き

私は、第1回公認心理師試験に合格した後、区分G(実務経験を有する現任者を対象とする受験資格の特例措置)で第2回試験を受験する人向けの勉強会において講師を務めています。

本業&子育ての合間という限られた時間だけありますが、勉強会に参加していただいた人は延べ300人を超え、様々なご意見やご感想をいただくようになりました。

そんな中、「勤務先や居住先の関係で勉強会に参加できない受験者がいる。勉強会で話している勉強方法をもっと広く紹介してはどうか。」という趣旨のご意見を複数いただいたので、勉強会で話している勉強方法をまとめることにしました。

講義の内容そのままというわけにはいきませんが、話している項目については概ね記載しています。

注意

この記事に書いているのは、手弁当の勉強会で私個人がお話している内容であり、予備校などが実施している公認心理師試験対策講座のように専門的なものではありません。

また、私自身が第1回試験の合格者であり、第2回試験はまだ実施されていないため、勉強会参加者の合格実績もありません。

「これを読めば合格できる!」という類の記事ではないことは理解した上で読むようにしてください。

公認心理師試験の勉強方法

公認心理師試験対策の勉強会では、以下の項目で勉強方法についてお話ししています。

第1回公認心理師試験の内容

試験の内容を知らないと勉強を知らないと勉強しようがないため、まずは、試験の出題形式、時間、問題数、配点、合格基準、合格率などの基本情報を押さえておくことが大切です。

出題形式全問4択または5択のマークシート
試験時間午前120分、午後120分の合計240分
問題数154問

問題の内訳:一般問題が116問、事例問題が38問

午前:一般問題が58問、事例問題が19問

午後:一般問題が58問、事例問題が19問

配点一般問題が1問1点、事例問題が1問3点(230点満点)

配点の内訳:一般問題が116点満点、事例問題が114点満点

午前午後の配点比率:午前午後ともに115点満点

合格基準総得点の60%以上(138点/230点以上)
合格率79.6%
MEMO

公認心理師カリキュラム等検討会報告書では、「全体の正答率は60%程度以上を基準とする。基本的能力を主題とする問題の正答率は、試験の実施状況を踏まえ、将来的に基準となる正答率を定める」と記載されています。

したがって、正答率60%程度が合格基準というのは当面継続されると思われます。

しかし、第1回試験では事例問題の配点が高すぎるという指摘が相次いでおり、第2回試験では配転や問題数が変更される可能性があります。

正答率60%が変わらないとすると、一般問題と事例問題それぞれに基準点を設定する、事例問題の配点を下げるなどの方法などが考えられます。

出題基準とブループリントを確認する

公認心理師試験は、出題範囲とレベル、各範囲ごとの出題割合が「公認心理師試験出題基準平成〇〇年版」という名称の書面で公開されます。

出題基準には「出題基準」と「ブループリント」の2つが含まれており、公認心理師試験対策に欠かせない情報が掲載されています。

出題基準試験範囲とレベルを大・中・小の3項目で整理

  • 大項目:「公認心理師カリキュラム等検討会の報告書」記載の到達目標に関する項目(一部改変あり)
  • 中項目:大項目を細分化した項目
  • 小項目:中項目を具体化して出題テーマを明確化した項目

出題者は出題基準に準拠して出題する

ブループリント出題基準の大項目の出題割合を示したもの

受験年度の出題基準は、日本心理研修センターのウェブサイトで誰でもダウンロードすることができます。

ただし、次の項目に書いているとおり、出題基準やブループリントのキーワードがそのまま出題されるとは限りません。

出題基準記載のキーワードの関連キーワードまで勉強する

第1回試験では、出題基準やブループリントのキーワードがそのまま出題されるのではなく、関連キーワードに関する出題が多かったです。

したがって、試験対策としては、まず出題基準記載のキーワードを押さえ、その周辺のキーワードまで範囲を広げて勉強することが求められます。

公認心理師試験のブループリントとは?出題基準との関係は?

参考書やテキストを準備する

第1回公認心理師試験の前は参考書やテキストの種類が限られており、多くの受験者が同じ書籍を使用せざるをえませんでした。

しかし、第1回試験後は各社が公認心理師試験に関する書籍を販売しており、自分に合ったものを選びやすくなりました。

勉強会では、私が使用した参考書やテキストに加え、第1回試験後に販売が開始された「一発合格!公認心理師対策テキスト&予想問題集|心理学専門校ファイブアカデミー」を紹介しています。

勉強会のために、第1回試験後に販売された参考書やテキストを一通り読みましたが、公認心理師試験の試験範囲を網羅している上に各項目がポイントを押さえて記載されており、勉強時間が限られる現任者向けだと思ったからです。

今後、より良い参考書などが登場すれば案内したいと思いますが、当面はこの書籍が使いやすいでしょう。

公認心理師のテキスト・予想問題集・参考書のおすすめ!予備校や対策講座は必要か?

「浅く広く」が大切

公認心理師試験の勉強のポイントは、「浅く広く」です。

出題基準に記載された出題範囲は非常に広く、全てを掘り下げて勉強することは不可能です。

参考書やテキストと問題集を各1~2冊程度購入し、まんべんなく読み込んだり問題を解いたりすることが大切です。

現任者の場合、職歴に基づく「専門分野」のある人が多いですが、専門分野を掘り下げても公認心理師試験には合格できません。

専門分野以外の分野を幅広く勉強することを意識してください。

公認心理師法を読んでおく

出題基準の大項目の1は「公認心理師としての職責と自覚」であり、中項目では役割や法的義務、倫理などが記載されています。

出題者は出題基準に準拠して出題することになっており、今後、公認心理師法に関する問題が出題される可能性があります。

公認心理師法は全50条+附則で構成される比較的短い法律なので、一度は目を通し、目的、欠格事由、監督命令、秘密保持義務など重要な項目は十分に理解しておくことが大切です。

MEMO

第1回試験では、直接、公認心理師法に関する知識を問う問題は問30の1問だけでした

そのため、「今後もあまり出題されない」と考える人もいるかもしれません。

しかし、今後、出題者が出題基準に準拠して出題するようになれば、公認心理師法に関する問題は出題されることになると思われます。

臨床心理士との違いについて理解しておく

公認心理師は何かと臨床心理士と比較されますが、試験でも両資格の違いを問われる可能性があります。

特に、公認心理師と臨床心理士の職務内容の違いについては理解しておきましょう。

公認心理師
  1. 心理に関する支援を要する者の心理状態を観察し、その結果を分析すること。
  2. 心理に関する支援を要する者に対し、その心理に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
  3. 心理に関する支援を要する者の関係者に対し、その相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うこと。
  4. 心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供を行うこと。
臨床心理士
  1. 臨床心理査定(アセスメント)
  2. 臨床心理面接
  3. 臨床心理的地域援助
  4. 臨床心理的調査・研究

1.~3.はいずれも似た内容ですが、4.が大きく異なります。

公認心理師は、国家資格という性質上、個々のクライアントの援助にとどまらず、広く心の健康(メンタルヘルス)の教育や情報提供を行うことが求められているのです。

臨床心理士とは?なるには大学院進学が必要?試験内容と合格率は?

心理検査に要注意

第1回試験では、心理検査の解釈に関する出題は事例問題で1問出題されました(問76)。

しかし、公認心理師として仕事をする上で心理検査の知識は重要なウェイトを占めており、今後は出題数が増える可能性があります。

各検査の概要はもちろん、解釈の方法も理解しておくことが望ましいでしょう。

出題者を確認する

官報を確認すれば、出題者を確認することもできます。

心理系資格や心理職採用の試験では、出題者の著書や論文から出題されることが多いため、出題者を把握しておくことも大切です。

出題者の代表的な著書や論文を読んでおくと、出題される内容や傾向をつかめることがあります。

MEMO

出題者の確認が大きな効果を発揮するのは、記述または論述形式の試験です。

公認心理師試験はマークシート形式なので、他の試験ほど出題者を確認するメリットはありませんが、余力があれば確認しておくに越したことはありません。

焦らない

公認心理師試験は試験範囲が非常に広い上、新しい試験なので試験対策も立てにくいのが現状です。

そのため、「勉強方法が間違っているのではないか。」、「どこまで勉強すれば良いか分からない。」などの焦りを募らせやすいものです。

しかし、焦っても良い結果は出ませんし、勉強のモチベーションを下げてしまうこともあります。

一緒に勉強する人を見つける、勉強会に参加する、合格者の話を聞く、公認心理師合格後のキャリアプランをイメージするなどして、焦りを抑えられるようにしましょう。

まとめ

前置き

勉強会で話している勉強方法を紹介

公認心理師試験の勉強方法
  • 第1回公認心理師試験の内容
  • 出題基準とブループリントを確認する
  • 出題基準記載のキーワードの関連キーワードまで勉強する
  • 公認心理師法を読んでおく
  • 臨床心理士との違いについて理解しておく
  • 参考書やテキストを準備する
  • 「浅く広く」が大切
  • 出題者を確認する
  • 焦らない