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心理学を活かせる仕事:6種類の分野(医療、福祉、産業、教育、司法、研究)と資格

心理学 仕事

心理学を活かせる仕事の6種類の分野

心理学を活かして働くことができる仕事はたくさんありますが、大きく6種類の分野に分けることができます。

  • 医療分野
  • 福祉分野
  • 産業分野
  • 教育分野
  • 司法矯正分野
  • 研究分野

医療分野、福祉分野、教育分野については、どのような仕事をするのかある程度はイメージできる人が多いでしょう。

しかし、産業や司法矯正分野はどうでしょうか。

学生のうちは関わることが少なく、日常生活の中で話題になることも多くないので、「どんな仕事があるのだろう。」と思っている人が多いのではないでしょうか。

この記事では、6種類の分野ごとに心理学を活かせる仕事について書いていきます。

MEMO

心理学を活かせる仕事は非常に多く、全てを網羅的に把握するのは難しいです。

 

この記事では、「私が経験したことがある仕事」または「知識として知っている仕事」について書いています。

医療分野で心理学を活かす

医療分野では、患者の心の健康の維持や回復のために、心理学の知見を活用して働くことになります。

病院やクリニックなどの医療機関において、患者(クライエント)のアセスメントをしたり、カウンセリングを行ったりする仕事が中心です。

原則として、心理職が単独で患者に対応することはなく、医師などの多職種と方針を協議しながら患者に関わります。

そのため、重要になるのは多職種との有機的な連携で、それを実践するための「分かりやすく伝える」技術です。

アセスメントの説明や心理検査の報告書の記載で心理学に関する専門用語を多用すると、多職種には伝わりにくいものです。

したがって、医療分野で心理職として働くためには、心理学の知識を分かりやすく伝える工夫が常に求められることになります。

また、薬や介護保険など他職種が持っている基礎知識や専門用語について理解しておくことも大切です。

【医療分野の心理職が取得している心理系の資格】

  • 公認心理士
  • 臨床心理士
  • 学会認定交流分析士
  • 精神保健福祉士
  • 認定カウンセラー
  • 精神対話士
  • メンタルケア心理士

福祉分野で心理学を活かす

福祉分野では、家庭や性格などに問題のある子供や、障害のある人などの心の健康の維持や回復を目的として、心理学の知見を活かすことになります。

児童相談所、発達障害相談支援センター、身体障害者更生相談所、知的障害者更生相談所、市役所の発達相談所、四肢不自由児更生施設、重症心身障害児施設などで、アセスメントやカウンセリング、心理判定業務を行います。

児童福祉司(ケースワーカー)や医師、その他の関係職種との連携が重要なのは医療分野と同じですが、福祉分野では勤務先以外の専門機関との連携を求められることもあります。

職種間連携に加え、他機関との連携を求められる機会が多いのが福祉職の特徴の一つといえます。

例えば、児童相談所で勤務している場合、担当する児童の親権制限について家庭裁判所が審理しており、家庭裁判所調査官が児童の状態について聞きにくるということがあります。

そのため、福祉や司法に関する知識について身につけておくことが大切になります。

【医療分野の心理職が取得している心理系の資格】

  • 公認心理士
  • 臨床心理士
  • 精神保健福祉士
  • 社会福祉士
  • 精神対話士
  • 認定心理士

産業分野で心理学を活かす

産業分野では、企業の従業員の心の健康の維持や回復のために、心理学の知見を活用します。

従業員のカウンセリングを行うだけでなく、心の健康に関する講習で講師を務めるなど、従業員の心の健康のために工夫することが求められます。

従業員のカウンセリングなどを行って結果を出すには、勤務先の企業や社会に対する理解が不可欠なので、それらに関する勉強が必要になります。

【産業分野の心理職が取得している心理系の資格】

  • 公認心理士
  • 臨床心理士
  • キャリアカウンセラー
  • キャリアコンサルタント
  • 産業カウンセラー

教育分野で心理学を活かす

教育分野では、学校に通う生徒や教師の心の健康維持や回復のために、心理学を活かすことになります。

教育分野における代表的な職業はスクールカウンセラーです。

スクールカウンセラーは、心理相談業務(相談面接)としてカウンセリングとコンサルテーションを行うのが中心業務です。

しかし、教師とのカンファレンス、教師の悩み相談の受付、予防のための講義やストレスチェックの実施なども業務に含まれます。

学校という特殊な空間で教師や生徒と関わることになるので、学校のルールや教育分野の知識などを身につけなければなりません。

また、教育分野で心理職として働くには、臨床心理士、精神科医、大学教員などの資格が必要になります。

【教育分野の心理職が取得している心理系の資格】

  • 公認心理士
  • 臨床心理士
  • 精神科医
  • 大学教員
  • 教育カウンセラー
  • 学校心理師

スクールカウンセラーとは?なるための資格と求人・応募元、相談内容は?

司法矯正分野

司法矯正分野では、非行少年や犯罪者の矯正や更生を目的として、心理学の知見を活用することになります。

司法矯正分野における心理職の多くは心理系公務員で、代表的なのが法務省専門職員(法務教官、法務技官、保護観察官)と家庭裁判所調査官です。

いずれも心理系公務員で難関試験を潜り抜ける必要がありますが、心理学を活かして働くことができ、また、安定した生活を送ることもできる職業です。

心理系公務員になりたい人は、以下の記事も読んでみてください。

心理学を活かせる仕事:心理系公務員(心理職)の職種と勤務先、就職方法を解説

法務省専門職員

法務省専門職員には、法務教官、法務技官(矯正心理専門職)、保護観察官という3つの職種があります。

法務省専門職員仕事内容
法務教官非行少年などが社会復帰して犯罪に手を染めずに生活できるよう、生活指導・個別教育などを行う

【勤務先】

少年院、少年鑑別所など

法務技官

(矯正心理専門職)

非行・犯罪の原因分析、非行少年や犯罪者の立ち直りのための向けた処遇指針の作成などを行う

【勤務先】

少年鑑別所、刑務所など

保護観察官家庭裁判所が保護観察処分を受けた少年や、仮釈放された犯罪者などの指導・教育を行う

【勤務先】

保護観察所、地方更生保護委員会など

同じ法務省管轄の心理職で、仕事の内容は異なりますが、各職種が連携しながら仕事をしています。

特に法務教官と法務技官(矯正心理専門職)は、少年院や少年鑑別所内で日常的に担当少年などの情報を共有し、処遇指針や関わり方などを協議することになります。

家庭裁判所調査官

家庭裁判所調査官とは、主に家庭裁判所に勤務して、家庭裁判所に係属する家事事件や少年事件の調査を行う心理系公務員です。

家庭裁判所調査官は、心理学、教育学、社会学などの人間科学(行動科学)を駆使して、非行少年が非行に至った原因を探ったり、親権争いに巻き込まれた子供の気持ちを聴きとったりする仕事をしています。

心理系公務員の中ではトップクラスの難易度を誇る試験に合格する必要がありますが、その分、社会的地位や周囲からの評価が高く、家庭裁判所の中でも裁判官と対等に仕事をすることができます。

特に、事件については、調査官の意見が最大限に尊重されることが多く、調査官の調査結果に基づいて裁判官の判断が示されるケースが多くなっています。

他の分野と同じく、裁判官や裁判所書記官、調停委員など関係職種との連携が重要になりますし、勤務先が裁判所なので法律の知識も必須です。

また、福祉分野の心理職と同じく、勤務先以外の関係機関と関わる機会が多いので、多方面の知識を仕入れておく必要があります。

「大変そうだな」と思うかもしれませんが、試験に合格して採用された後、2年間の研修期間が設けられており、仕事をする上で必要な心理学や法律の知識やノウハウをしっかり学習することができます。

家庭裁判所調査官とは?調査官補になるには?試験の難易度と仕事内容は?

【司法矯正分野の心理職が取得している心理系の資格】

  • 公認心理士
  • 臨床心理士

研究分野

心理学の研究をするという選択肢もあります。

他の分野と比べると狭き門ですが、実績を出せば准教授や教授になれるかもしれませんし、書籍を出版する機会もあるかもしれません。

まとめ

心理学を活かせる仕事の6種類の分野
  • 医療分野
  • 福祉分野
  • 産業分野
  • 教育分野
  • 司法矯正分野
  • 研究分野
医療分野

病院やクリニックなどで患者のカウンセリングなどを行う

福祉分野

児童相談所や障害者施設などで子供や障害者のカウンセリングなどを行う

産業分野

企業において従業員のカウンセリングなどを行う

教育分野

学校において生徒の心のケアなどを行う

司法矯正分野

少年院や少年鑑別所、家庭裁判所で、非行少年や犯罪者の矯正・更生に役立つ仕事をする

研究分野

大学などで心理学の研究を続ける