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姿勢反射とは?種類と出現時期、原始反射との違いは?

姿勢反射

姿勢反射とは

姿勢反射とは、身体の姿勢やバランスを調整したり保持したりする反射です。

体幹や手足の関節の屈伸状態を知覚することでその位置や動きを知覚し、身体の位置、姿勢、運動のバランスを保つ役割を果たします。

姿勢反射は、出生後に大脳や中脳が発達するにつれて獲得されます。

姿勢反射の多くは、一度獲得されると消失せずに生涯持続し、日常生活の中で身体のバランスを調整・保持する機能を発揮し続けます。

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姿勢反射の種類と出現時期

姿勢反射ではパラシュート反射が有名ですが、それ以外にもたくさんの種類があります。

主な姿勢反射とその出現時期は、以下のとおりです。

姿勢反射の名称出現時期
ランドウ反射3ヶ月頃
パラシュート反射6ヶ月頃
視覚性立ち直り反射6ヶ月頃
ステッピング反射9ヶ月頃
ホッピング反射1歳3ヶ月~1歳6ヶ月

各姿勢反射について、詳しく見ていきましょう。

ランドウ反射(Landou反射)

ランドウ反射とは、赤ちゃんをうつ伏せの状態で抱っこし、お腹を支えて水平にすると、頭を持ち上げて体幹と足を伸ばす反射です。

ランドウ反射が起こっている状態で赤ちゃんの頭を前方に傾けると、体幹と足が曲がることがあります。

生後3ヶ月頃に出現し、生後1~2歳頃に統合(消失)していきます。

パラシュート反射

パラシュート反射は、赤ちゃんを立たせた状態またはうつ伏せの状態から抱き上げた後、急に頭を下にして床に近づけた場合に、赤ちゃんが両手を広げて身体を支えようとする姿勢反射です。

引用:パラシュート反射|psycho-lo

生後6ヶ月頃に落下時のパラシュート反射が出現し、その後、座っている赤ちゃんの身体を前後左右に傾けたときにも反応が出現するようになります。

視覚性立ち直り反射

視覚性立ち直り反射とは、座った赤ちゃんの身体を左右に傾けると、頭の位置を垂直に戻そうとする反射です。

生後6ヶ月頃に獲得され、生涯継続します。

なお、立ち直り反射には、視覚刺激以外に誘発されて起こる反射もあります。

身体の立ち直り反射身体の一部が床などに触れる
迷路性立ち直り反射身体の傾きに迷路(耳石)が反応する
首の立ち直り反射頸筋群が傾きに反応する

いずれも身体の傾きを察知して頭の位置を垂直に戻そうとする反応が起こることは共通していますが、生後5歳頃には消失します。

ステッピング反射

ステッピング反射とは、立たせた赤ちゃんの身体を左右に倒すと、倒された方向と反対側の足を交差させ、前後に倒すと、片足を倒された方向に出して体重を支えようとする反射です。

赤ちゃんがつかまり立ちや伝い歩きを始める生後10ヶ月前後から出現し、生涯保持されます。

ホッピング反射

ホッピング反射とは、立たせた赤ちゃんの身体を前後左右に倒そうとすると、足を出して身体を支えようとする反射です。

一人歩きを始めた後の生後1歳3ヶ月頃から出現し、その後は消失することなく保持されます。

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姿勢反射障害

姿勢反射は、健康な赤ちゃんが成長の過程で獲得する反射であり、私たちが日常生活を送る上で欠かせないものです。

通常、身体のバランスが崩れると姿勢反射によって体勢を立て直し、立て直せない場合は立ち直り反射が起こって転倒を防ごうとします。

しかし、病気や異常が原因で姿勢反射が獲得されない、または獲得後に機能しなくなることがあります。

姿勢反射障害とは、姿勢反射や立ち直り反射が障害されることにより、転倒しやすくなった状態のことです。

姿勢反射生涯を起こす原因としては、パーキンソン病などの病気や頭のケガなどを挙げることができます。

また、身体の病気やケガの場合、反射自体は起こっても身体が反応できないことがあります。

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姿勢反射と原始反射の違い

赤ちゃんに備わっている反射としては原始反射が有名ですが、姿勢反射との違いは何でしょうか。

原始反射とは

原始反射とは、脳幹や脊髄に反射中枢を持つ、胎児期から乳児期にかけて見られる反射です。

(中略)

原始反射は、胎児期に獲得されて出生後すぐに見られますが、大脳皮質が成熟するにつれて反応が抑制され、赤ちゃんの意思による運動が機能するようになります。

引用:原始反射|psycho-lo

原始反射は、赤ちゃんが胎外生活に適応するために「胎内にいる頃に出現(出生時から備わっている)」する反射で、赤ちゃんの「成長とともに消失していく」ものです。

つまり、「赤ちゃんが自分の意思で刺激に反応できるようになるまで」という期限付きのサポート機能なのです。

また、原始反射による反応が繰り返し起こることにより、反応による動きが身につき、それに関わる筋肉が発達するという効果もあります。

姿勢反射と原始反射の違い

姿勢反射は、赤ちゃんが出生した後に大脳皮質や中脳が発達することで出現(獲得)し、身体の姿勢やバランスの調整・保持機能を担う反射です。

姿勢反射の多くは、一度獲得されると生涯にわたって消失せずに保持され、保持されるべき姿勢反射が消失した場合に、病気や異常を疑います。

一方で、原始反射の多くは、赤ちゃんの生命維持や発達促進のためのサポート機能として胎児期に獲得され、出生後に大脳や中脳が発達するにつれて統合(消失)されて、随意運動が機能するようになります。

標準的な消失時期を過ぎても原始反射が消失せず残る場合に、病気や異常を疑います。

ただし、出生後に獲得される原始反射や、獲得後に消失する姿勢反射も複数確認されており、大まかな区別だと考えてください。

反射の種類出現時期消失の有無
姿勢反射出生後消失しない
原始反射出生時消失する

※いずれも例外あり

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姿勢反射と原始姿勢反射の違い

姿勢反射や原始反射について調べると、原始姿勢反射という単語を見かけることがあります。

原始姿勢反射とは、赤ちゃんに生まれつき備わっている姿勢反射です。

赤ちゃんの原始反射の中には、非対称性緊張性頸反射や緊張性迷路反射など姿勢に関する反射もあり、これらが原始姿勢反射と呼ばれています。

名称説明
非対称性緊張性頸反射赤ちゃんの首を左右いずれかに曲げると、顔を向けた側の手足が伸び、顔と反対側の手足が曲がる
対称性緊張性頸反射うつ伏せの赤ちゃんの頭の動きで両腕と両足が伸びたり曲がったりする

頭を後ろに反らす:両腕が伸びて、両足が曲がる

頭を前に倒す:両腕が曲がり、両足が伸びる

緊張性迷路反射仰向け:頭を後ろに傾けると、身体を伸びて手足も伸びる

うつ伏せ:頭を前に傾けると、身体が丸まって手足が曲がる

いずれも原始反射の一種であり、大脳や中脳の発達に伴って消失(統合)します。

姿勢反射と原始姿勢反射の違い

原始姿勢反射は、原始反射のうち、姿勢に関する反射です。

したがって、姿勢反射と原始姿勢反射の違いは、姿勢反射と原始反射の違いと同じです。

まとめ

姿勢反射とは

身体の姿勢やバランスの調整・保持を担う反射

体幹や手足の関節の屈伸状態を知覚し、その位置や動きを知覚して、身体の位置、姿勢、運動のバランスを保つ

主性反射の種類と出現時期
  • ランドウ反射:生後3ヶ月頃
  • パラシュート反射:生後6ヶ月頃
  • 視覚性立ち直り反射:生後6ヶ月頃
  • ステッピング反射:生後9ヶ月頃
  • ホッピング反射:生後1歳3ヶ月~1歳6ヶ月頃
姿勢反射障害

姿勢反射が障害されて転倒しやすくなった状態

パーキンソン病などの病気や頭のケガなどが原因となる

姿勢反射と原始反射の違い
  • 役割:乳児期限定のサポートか生涯にわたる姿勢の保持か
  • 出現時期:出生時か出生後か
  • 消失の有無:消失するか否か
姿勢反射と原始姿勢反射の違い

原始姿勢反射=原始反射の一種

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