心理学用語や心理学を活かせる仕事を解説

公認心理師の登録手続きは?登録料や必要書類、登録期限と登録しない選択について

公認心理師の登録をするための要件

公認心理師試験に合格しただけでは公認心理師にはなれません。

公認心理師になるには、日本心理研修センターに登録を申請し、省令に規定された事項の登録を受ける必要があります。

公認心理師となる資格を有する者が公認心理師となるには、公認心理師登録簿に、氏名、生年月日その他文部科学省令・厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない。

(公認心理師法第28条)

公認心理師の登録ができないケース

公認心理師法第3条では、「公認心理師の欠格事由」が規定されています。

次の各号のいずれかに該当する者は、公認心理師となることができない。

一 成年被後見人又は被保佐人

二 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者

三 この法律の規定その他保健医療、福祉又は教育に関する法律の規定であって政令で定めるものにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して二年を経過しない者

四 第三十二条第一項第二号又は第二項の規定により登録を取り消され、その取消しの日から起算して二年を経過しない者

(公認心理師法第3条)

欠格事由に当てはまる場合は、公認心理師試験に合格していても、登録することができません。

公認心理師の登録手続き

公認心理師の登録は、以下の手順で行います。

  1. 合格証書及び登録申請書類の受け取り
  2. 登録申請書類提出
  3. センターが登録申請受付及び審査&登録
  4. 登録証の受け取り

合格証書及び登録申請書類の受け取り

公認心理師試験に合格すると、日本心理研修センターから合格証書と登録申請書類が送付されてきます。

登録申請書類のうち「新規登録の手引き」を見て手続きの準備をします。

登録申請書類提出

公認心理師の登録手続きに必要な書類は、以下のとおりです。

  • 公認心理師登録申請書
  • 登録手数料「振替払込受付証明書」貼付用紙
  • 戸籍抄本、戸籍の個人事項証明書、本籍地を記載した住民票のいずれか1通
  • 収入印紙(登録免許税15,000円分)

公認心理師登録申請書

公認心理師の登録をするには、登録免許税15,000円を納付しなければなりません。

必要事項を記入した上で、登録免許税15,000円分の収入印紙を所定の位置に貼り付けます。

登録手数料「振替払込受付証明書」貼付用紙

登録手数料7,200円をゆうちょ銀行で払い込み、振替払込受付証明書を受け取ります。

それを登録手数料「振替払込受付証明書」貼付け用紙に貼付けます。

戸籍抄本、戸籍の個人事項証明書、本籍地を記載した住民票のいずれか1通

いずれもマイナンバーの記載がない原本を準備する必要があります。

結婚や離婚によって合格証書の氏名と現在の氏名が異なる場合は、変更前の氏名を併記しておかなければなりません。

なお、外国籍の場合、中・長期滞在者と特別永住者は「国籍等を記載した住民票の原本」、短期滞在者は「パスポートなどの身分を証する書類のコピー」を提出します。

センターが登録申請受付及び審査&登録

日本心理研修センターは、公認心理師試験合格者から登録申請を受けると、登録申請書や添付書類を確認し、申請者(合格者)が登録資格を有するかどうかについて審査を行います。

審査の結果、申請者が登録資格を有すると判断すると、以下の事項を公認心理師登録簿に登録します。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 登録番号
  • 登録年月日
  • 本籍地の都道府県名(外国籍の人は国籍)
  • 公認心理師試験に合格した年月

その後、登録証が申請者に郵送されます。

登録証の受け取り

登録証を受け取ります。

申請受付から登録証交付までの期間

公認心理師試験の合格発表から1ヶ月程度は登録申請が集中するため、申請受付から登録証が届くまでに3ヶ月程度の期間を要します。

その他の期間については、申請受付から2ヶ月程度で登録証が届くことが多いですが、年末年始や盆正月などを挟むと時間がかかることもあります。

公認心理師の登録を受けた日

公認心理師の登録を受けた日=公認心理師登録簿に登録された日であり、登録簿に登録された日から公認心理という名称を使用できるようになります。

しかし、日本心理研修センターに登録日を問い合わせても教えてもらえず、登録証を確認しなければなりません。

したがって、公認心理師を名乗ることができるのは、登録証を受け取った日からとなるのが一般的です。

公認心理師の登録手続きの期限

結論から言うと、公認心理師の登録申請に期限はありません。

公認心理師試験に合格した後であれば、いつでも登録の申請を行うことができます。

日本心理研修センターのウェブサイトには「取得された登録資格を放置せず、早期に登録申請されることをお勧めします。」と書かれていますが、あくまで「お勧め」であり、早期に登録する必要はありません。

公認心理師に登録するかどうか

公認心理師という名称を使用するには、登録申請を経て公認心理師登録簿に所定の事項が登録されなければなりません。

しかし、私自身は、以下の2つの理由から登録するかどうかは慎重に判断すべきと考えています。

登録すると自分では登録を取り消すことができない

公認心理師法第32条は、登録の取消しについて以下のとおり規定しています。

文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が次の各号のいずれかに該当する場合には、その登録を取り消さなければならない。

一 第三条各号(第四号を除く。)のいずれかに該当するに至った場合

二 虚偽又は不正の事実に基づいて登録を受けた場合

2 文部科学大臣及び厚生労働大臣は、公認心理師が第四十条、第四十一条又は第四十二条第二項の規定に違反したときは、その登録を取り消し、又は期間を定めて公認心理師の名称及びその名称中における心理師という文字の使用の停止を命ずることができる。

(公認心理師法第32条)

公認心理師法第3条は、上に載せたとおり欠格事由を定めた条文であり、以下に当てはまる場合は公認心理師になることができないことを規定しています。

  • 成年被後見人または被保佐人
  • 禁固以上の刑に処せられ、刑の執行が終わったまたは執行を受けなくなった日から起算して2年以内の人
  • 公認心理師法の規定などにより、罰金の刑に処せられ、その執行が終わったまたは執行を受けなくなった日から起算して2年以内の人
  • 公認心理師の登録を取り消され、取消しの日から起算して2年以内の人

公認心理師の登録後にこれらの状態になった場合、公認心理師の登録が取り消されます。

また、公認心理師法第40条、第41条、第42条2項には「信用失墜行為の禁止」「秘密保持義務」「連携等」が規定されており、これらの規定に違反した場合も取消しの対象となります。

公認心理師は、公認心理師の信用を傷つけるような行為をしてはならない。

(公認心理師法第40条)

公認心理師は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。公認心理師でなくなった後においても、同様とする。

(公認心理師法第41条)

公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。

(公認心理師法第42条第2項)

以上のとおり、公認心理師法には、公認心理師登録者自身による取り消しに関する規定がありません。

したがって、一旦登録すると、欠格事由などに当てはまらない限り登録を取り消せなくなってしまいます。

現時点では、登録を取り消せないことによるデメリットは思い浮かびませんが、自分の意思で取り消すことができないこと自体がデメリットだと感じる人もいるでしょう。

「医師の指示」の内容が明らかにされていない

公認心理師資格が創設されるにあたり、大きな論点となったのが「医師の指示」についてです。

結局、公認心理師法第42条第2項に、支援対象に主治医がいる場合には医師の指示を受けなければならないことが明示されることになりました。

上でも載せましたが、公認心理師にとって重要な条文なのでもう一度載せておきます。

公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない。

(公認心理師法第42条第2項)

公認心理師の実務に大きな影響を及ぼす規定ですが、現時点で「医師の指示」に関して具体的な内容は示されていません。

例えば、支援対象に主治医がいるかどうかをどのように調べるのか、だれがどのように連絡をとるのか、どの範囲で指示を受けるのかなどが決まっていないと、対応に困る公認心理師も出てくるでしょう。

医療・福祉や犯罪・司法分野で働く公認心理師の場合、医師との連携に慣れていることが多いですが、個人開業など通常業務の中で医師との連携が少ない場合は、特に戸惑いが大きいと思われます。

公認心理師試験の合格者と登録者の違いはほぼない

現時点で、公認心理師試験の合格者と公認心理師登録簿の登録者の間に差はないようです。

例えば、合格者か登録者で採用の有無が決まったり、資格給が変わったりしたという話は聞きません。

そのため、各職場や自身の置かれた状況から登録が必要な事情がなければ、当面は登録を見合わせるのも一つの選択です。

まとめ

公認心理師の登録をするための要件

公認心理師法第3条の欠格事由に当てはまらないこと

公認心理師の登録手続き
  1. 合格証書及び登録申請書類の受け取り
  2. 登録申請書類提出
  3. センターが登録申請受付及び審査&登録
  4. 登録証の受け取り
公認心理師の登録手続きの期限

期限なし

公認心理師に登録するかどうか

2つの点から慎重に判断すべき

  1. 登録すると自分の意思で取り消すことができない
  2. 医師の指示の内容が分かっていない

【参考】

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